土と話す陶芸家、細野仁美氏。ロンドンの大英博物館やヴィクトリア&アルバートの美術館にその才能を認められた日本人アーティストが、ウェッジウッドの「アーティスト イン レジデンス」プログラムに選ばれ、WEDGWOOD by Hitomi Hosonoコレクションが誕生しました。「自然の中の美しさ」を意識したこのコレクションは、自然界にあふれる花や葉のありのままの姿をリアルに再現したモチーフと、やわらかい色合いのジャスパーとのハーモニーが特徴です。そっと揺れるような風や、木漏れ日の穏やかさをを感じさせる―優しい佇まいながら、都会の喧騒で忘れかけた自然の癒しを思い出させてくれます。いずれも世界限定数が設けられた希少なアイテムで、バックスタンプにはウェッジウッドのロゴと共に、細野仁美氏の漢字のサインも刻印されています。



1978年岐阜県生まれ。
金沢美術工芸大学卒業。イギリスを拠点に活躍する陶芸家。イギリスのロイヤル・カレッジ・オブ・アートにて修士の勉強をする傍ら、ウェッジウッドの工場でインターンをしていた経歴を持つ。葉や花を模した非常に繊細で躍動感あふれる作品を得意とする。彼女の作品は、大英博物館やヴィクトリア&アルバートなどでパーマネントコレクションとして展示されている。
伝統あるブランドとのコラボレーションで細野氏が表現したかったのは、現代に生きている人々が求めているもの。それは、飾らない、ありのままの自然でした。そよ風に揺れる花、各々が咲きたい場所で咲き乱れる様子、また、花びらが映し出す陰影・・・。2世紀半近い歴史をもつジャスパーの型のアーカイブから、気持ちに響くモチーフを選びだし、ウェッジウッドの熟練の職人と何度となくテストピースを作り、実験と工夫を重ねることで、彼女のこだわりとアイデアが作品として実現しました。
「難しいことが本当にいっぱいありました。でもそこで諦めることなく、みんなに相談することで、解決策を一緒に編み出してもらったんです。普段の私は、ひとりでロンドンのスタジオにこもって作業しているのですが、ウェッジウッドでの仕事は『チームって素晴らしい』と思える経験でした。」(細野氏)
「植物を触ったその記憶を土に宿したいと思っていて、自宅との往復の時間では、公園などを通りながら、いろいろな植物を触っています。変な人と思われているかも。」と笑う細野氏。今回の企画において、ウェッジウッドからのリクエストは、ウェッジウッド独自の素地ジャスパーを使うこと、希少数のアートピースであること、そして、世界中の市場に受け入れられる美であること、でした。細野氏は、自然界に存在する形にこだわるだけでなく、落ちる影が美しく映える、極めて白に近い淡い色、例えるなら和菓子のような繊細で艶やかな色合いにもこわだりました。完成したのは、大胆かつ繊細、ユニバーサルでありながら前衛的なデザイン。粘土という素材を用い、たおやかでありがなら、静かな躍動感を感じさせ、まさに希代のアーティストの存在を存分に世に示しました。

